serious bunburying

隕石で手をあたためていましたがこぼれてしまうこれはなんなの

綺麗事、大事なこと

 

※今年の四月の下書きだったものです。もう父は転職して元気に働いています。

 

 

父が失業した。

 

前々から薄々わかってはいた。けど、実際に会社が破産したと聞いた時はびっくりした。実感が湧かず、ポジティブな言動で家族の雰囲気を明るくしてかなきゃ!っていうくらいだった。父もなんだか憑き物が落ちたような顔をしているし、母も頑張ろうって言ってるし、幸いなことに借金はないみたいだから、生活費のやりくりが前より大変になるけど、多分、大きな変化はないだろう。私はわりと楽天家なので、この重大発表当日はぼんやりとしていた。

 

けど、履修を組んでみて、アルバイトに入れる時間があまり無いことが分かった。そして、万一自分にお金がなくなったとき、それまでは家族にお金を借りることができたけどもはやそんな余裕がうちには無いことも分かった。

母いわく、生活費は失業保険で出るお金を含めても今までの半分ほどしか無いらしい。父が早く就職してくれれば問題はないけれど、もう父も齢50を越えている。あまり楽観視はできないと思っている。

 

NHKで春から働こうと考えていたし、もう契約も済ませた。けど、NHKが木曜の夜勤なので今まで入れていた金曜の早朝バイトには入れなくなる。講談社のバイトも来年の履修的に入ることができない。となると、五月からの収入は月5万以下。いままで七万は確実に稼いでいたのでかなり不安だ。

NHKをやめて、慶應生の特権を生かした家庭教師のバイトを増やした方がより多くの収入は見込めるんじゃないか?とか、私のバイト代が場合によっては生活費に充てられる可能性も捨てられないのではないか?とか、色々考えてしまった。

 

周りの慶應生はそれなりに豊かな生活を送っている人が多いだけに、なんで私はこんな働かなくちゃいけないんだろう。前にも、なんでそんなにバイトするの?と知り合いに不思議そうに聞かれた。家族に頼れないから、自分で長期休みの交際費を今のうちに稼いでるんだよ、なんて言えるわけがない。バイト好きなんだよね、と答えたけど、やっぱり胸の中にはちょっと惨めで、どす黒い、じめっとした気持ちが残った。

 

父が失業したことで今までなんとかやっていけていたのが本格的に厳しくなり、いざというときに頼れる後ろ盾がない、という事実は思ったよりも重かった。最初はピンピンしていた私も、過ごしているふとした瞬間に、これ、来年にはどうなっているんだろう…と考えてしまう。どうやっても、お金がどこかで関わっている。稼がなければならない。でも、時間がない。

 

そんなこんなでここ最近はかなり精神的に滅入っていて、些細なことでものすごく疲れてしまうようになった。今日も朝バイト→病院→三田→先輩宅、というハードスケジュールで、正直先輩と会うより家に帰りたい。そんな気分だった。なんで先輩のお家にわざわざ私が交通費払って行かなきゃいけないんだ、中間地点で会えればいいのに、と無意味にイライラしたり。自己中すぎる。

 

だから、先輩の最寄り駅で先輩が友人と現れたときには思わずえぇ〜なんで友達といるの、2人で会うんじゃないの、と心の中で呟いてしまった。すぐ友達は電車に乗って帰ったし、先輩は私を迎えに駅まで来てくれたのに。

俺さっき起きた!とか無邪気にいう先輩に、もう寝たい…ってすごく失礼なことを言ってしまった。そしたら、大丈夫?って急に心配そうな顔になってしばらく頭を撫でてもらった。落ち着いた。現金だ。

 

先輩といると、楽しい。お金とかどうでもよくなってしまって、ただこの人と一緒にいたいと思う。愛情が向けられているのがわかる。身体が溶けて、心が溶ける。

 

おかげで帰る頃には上機嫌になってしまう。いつも。なかなかそんな人いないんじゃないかって思う。

 

あれ、なんの話をしてたんだっけ