Serious Bunburying

隕石で手をあたためていましたがこぼれてしまうこれはなんなの

「何者」

「何者」を読んだ。

 

最初は、拓人に対してあーわかるわかる、ああいう意識高い系の人ってほんといやだよね、ダサいよね、って同調していた。世間的にもそういうイメージってあると思う。実際今でもかっこいいとは思えない。

けど、最後の理香のセリフが、心に痛かった。

 

「あんたずっと私のこと笑ってたんでしょ?」

「わかってるんだよ」

「ダサくてかっこ悪い自分を理想の自分に近づけることしか、もう私にできることはないんだよ」

「留学したってインターンしたってね、何も変わらなかった」

「だけどこの姿であがくしかないじゃん」

 

君には、それがわかってない

 

就活に纏わる学生5人の話。リアルでは雰囲気を壊さないよう耳障りの良い言葉での会話。ネットでも表では当たり障りのない呟き、しかし裏では裏アカで好き放題呟いたり、友だちが内定貰った先の評判検索して溜飲下げたりと、人間表裏あるから気持ちは分かるけど、ここまで赤裸々に書かれたものを読んでしまうとモヤモヤ。でも確かに就活のときって企業に良く見られたい、内定欲しいからと自分ではない何者かになってアピールしていた気がする…。やはり痛いと思われていたのかな(笑)

 

 

主人公に感情移入していた。そう気付いたのは主人公が罵倒された時。ラスト50ページほどの怒涛の展開。まるで自分が言われてるかのように思えた。あそこまで主人公に感情移入できる作品もなかなか少ない。何気に叙述トリックというか、どんでん返しがある。何者になりたがっていたのは誰なのか。自分は何者なのか。 かなり面白かった。

 

 

 

自分がそういう観察者目線で、俯瞰するように他人事のように見下してしまうことって往々にしてある。よく考えなくてもすごく傲慢だ。

 

SNSで見栄をはる。自分は何もできない自分じゃない、何かがある、何者かなんだ、特別なんだ、ただの、いなくてもいいような存在じゃない。だれか、認めてくれ。だれか、自分を面白いと、心からほめてほしい。そうしないと劣等感で押しつぶされそう。

 

そんな本音が、意図しなくても無意識のうちに言葉の裏側、仕草の裏に表れてしまうものなんだ、って、思った。怖いって思った。私もそういう風にみられているのだろうか、見ているのだろうか。

 

「人のこと笑ってないともうまっすぐ立ってられないんだよ、拓人君は」

そんなこと、

 

ないって言いきれるのだろうか?

 

最近思うけど、サークルでいても目が死んでしまうことが多い。自分の。それは人を笑っているわけじゃなくて自分が、自分というものが何者として今ここにいるのかわからないから。どういうキャラで、どういう面で、どういう内側にある自分を隠して微笑んでいればいいのかわからないから。何か、特別でありたい。他人から笑ってもらいたい。他人から評価されなくても堂々とした自分でありたい。

 

見栄。プライド。

 

そういうのに心を奪われすぎて本当の自分(そんなものあるのかもよくわからないけど)がその他の表面的なことに塗りつぶされてうずもれてしまうような感覚をおぼえることがある。

 

かっこ悪い。

「長所は、自分はカッコ悪いということを、認めることができたところです。」

 

この締めくくり方がすごく好きだ。

認める。理解はできても受け入れることって難しい。

 

この文章を書きながら私はそのことを受け入れられているのだろうか。

フレキャンのshowroom、あんなの出るのはダサいといって逃げてしまった。それが正しい、私の価値観に沿っている。そう思っていた。

 

けど、逃げているだけだった、動画で偽りの自分を演じている自分を想像したら耐えられなかった。ただそれだけで、全然褒められたものじゃなかったのではないか。

3か月が過ぎて今やっとわかった。

 

瑞月のようにその言葉をまっすぐその言葉のままの意味で言える。これは私に少し似ているのではないか、とおこがましいかもしれないけどそう思った。

サークルで変にキャラづくりとして一々人の言うことにかみつくときはあるけれど、そんなことしなくて良いじゃんって思った。

相手の言うことを素直に受け止めてあげたい。その方が性に合っているのだろうな、と。馬鹿みたいに純粋なところがあるから。私には。

 

けど

何者なんだろう。

 

 

以下、自己分析。

 

肩書を気にする。学歴が良いことでプライドを保っている。あくまで人によく見られたい。相手の深層心理を知りたい。悪口を言うのは嫌いだ。何か特別であれたらとどこかで思っている節がある。お酒を飲むとよくしゃべる。ふわふわとしている。軸というものを見出すことはできていない。光太郎のような場の空気を読んでピエロになれるような人にあこがれる。ぶっ飛んだことをしたい。地頭がよくなりたい。腹の探り合いのようなことは苦手。駆け引きも苦手。男の人をたぶらかすのが好き。時間の管理が得意。ノリで生きている。自分の外見にはそこそこ自信がある。おこると黙る。何かと先を見越して損することもある。従順。他人の意見に影響されやすい、よくいえば共感力がある。あまり批判的な視点を持つのは得意ではない。というのもキリがないから。論理的に話すのも苦手。感受性はゆたかだと言われるけど感受性の豊かさなんてどうやって計っているんだろうっていつも思う。

 

なんて。

 

劣等感の塊。プライドの塊。自分中心。

 

就活が怖い。あと二年後には始まってしまうけど、それまでに自分の軸は定まるのだろうか。わからない、不安だ。